前橋市認知症初期集中支援チーム

党認知症対策推進本部で、前橋市認知症初期集中支援チームの取り組みを視察しました。同市では平成25年にモデル事業を実施し、現在、5年目になります。チームは医師、歯科医師、看護師、作業療法士、社会福祉士の多職種で構成され、認知症の当事者、家族の困りごとに対応しています。困難な事例にも根気強く訪問し、寄り添い、人間関係を築きながら多職種の知恵を総動員して支援されています。前橋市のような大学の教授などの専門家がいる自治体でなくても、認知症初期集中支援チームが機能するためにはどういう人材育成の政策が必要か、学ぶことがたくさんありました。

(以下、2018.9.14付 公明新聞より引用)

【認知症対策 カギ握る「初期集中支援」/今年度中に全市区町村へ チーム創設相次ぐ】

認知症の人が、病院や施設ではなく地域で安心して暮らせるようにするには、早めの診断と、適切な医療・介護などにつなげていく取り組みがカギを握る。こうした初期対応を担う「認知症初期集中支援チーム」の創設が全国で相次いでいる。
 公明党の推進で2015年1月に策定された国家戦略「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」では、今年度中の全市区町村での設置を目標に掲げた。今年3月末までに同チームが設置されたのは、1741ある全市区町村のうち、703。厚生労働省の認知症施策推進室は「今年度中に予定通り全市区町村で設置できる見込みだ」としている。
 同チームは、国が13年度にモデル事業を全国14カ所で実施したことを受け、本格的な整備が始まった。認知症の地域医療体制の中核となる「認知症サポート医」のほか、医療・介護の専門職で構成する。認知症が疑われる人を訪問し、状況を把握。かかりつけ医らと連携しながら、医療機関の受診につなげていくなどの取り組みをおおむね6カ月間、集中的に行う。
 同チーム設置の本格的な取り組みは始まったばかりで、今後、運営上のノウハウの蓄積や共有が重要だ。政府は今年7月、「好事例の横展開などにより効果的な取り組みの推進」をめざす方針を示している。
 『家庭訪問し本人の心開く/群馬・前橋市で党推進本部 取り組みの先進例視察』
 公明党認知症対策推進本部(本部長=古屋範子副代表)は12日、いち早く「認知症初期集中支援チーム」を導入している群馬県前橋市を訪れ、先進的な取り組みを視察した。
 前橋市は、2013年度の国のモデル事業に参加し、他に先駆けて同チームを設置。市内に11カ所ある地域包括支援センターなどと連携し、認知症が疑われる人や家族を支援している。「認知症サポート医」に加え、社会福祉士や作業療法士、歯科医師など、幅広い職種の人でチームが構成されているのが特長だ。
 古屋本部長らは同チームの拠点で、チームリーダーを務める作業療法士の山口智晴氏と懇談した。山口氏は、認知症が疑われる人について「訪問すると警戒されることが多い」と述べ、支援に入る以前に本人の心を開くことの難しさを強調。各職種の持ち味を生かして会話の糸口をつくり、信頼関係を築いている現状を説明した。
 続いて、古屋本部長らは、チーム員会議(1カ月に2回程度開催)を見学。同市の場合、「毎回の会議に行政の担当者が参加し、支援に深く関わっていることが強み」(山口氏)になっており、この日も、チームのメンバーが「Aさんが悪徳商法に何度もだまされている」などと報告し、行政側と対応を相談する場面が見られた。

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