女性議員の国政リポート「ポリオ不活化ワクチン 子どもを守るため導入推進し実現」(公明新聞 2012年5月15日付)

ポリオ不活化ワクチン
子どもを守るため導入推進し実現

 4月の末、子育て家庭にとってうれしいニュースが駆け抜けました。国内初のポリオ不活化ワクチンが承認されたのです。

 ポリオは、ウイルスが人の口から入って、腸の中で増え、脊髄の一部に入り込むと手や足にまひが出ることがある病気です。生ワクチンは、ウイルスが生きているため、100万人に1・4人程度の確率でまひが出たり、便から周囲の人にポリオがうつることがあり、2001年からの10年間で15件発症との報告があります。

 私は、こうした現状を踏まえ、病原性のない、より安全な「不活化ワクチン」を一日も早く導入するよう、国会で8回にわたり取り上げました。すでに、世界86カ国で不活化ワクチンは使用されており、日本のワクチン行政の遅れを指摘してきました。この度の承認に、関係者からも喜びの声が届いています。

 最近、生ワクチンを接種することを避け、不活化ワクチンを自費で接種する親が増えていました。しかし、国内で未承認のため、健康被害があった場合に補償制度がないのが課題でした。不活化ワクチンの承認により、本年9月1日から公費負担の定期接種としてできるようになります。ワクチンの供給量の確保、対象者への周知徹底など、円滑な移行へ向け、万全を期す必要があると思います。

 私は、これまで、子どもを細菌性髄膜炎から守る「ヒブワクチン」「小児用肺炎球菌ワクチン」の定期接種化を含め、予防接種法の抜本改正を訴え、これらの公費助成の推進にも力を尽くしてきました。これからも、子どもの健康・生命を守るため、一つ一つの政策課題に全力を挙げる決意です。

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