日中平和の道 後世にも(公明新聞 2018年9月9日付)

公明党訪中団特集
世々代々の友好訴え
国交正常化提言50周年

公明党訪中団(団長=山口那津男代表、古屋範子副代表、石田祝稔政務調査会長、西田実仁広報委員長、国重徹青年副委員長)は5日から、北京、天津両市を訪れ、各界要人との会談を重ねています。党創立者である池田大作・創価学会名誉会長の日中国交正常化提言の発表から50周年、日中平和友好条約締結40周年の意義をとどめる今回の党訪中団の活動を紹介します。写真=松崎洋一

山口代表 南開大学(周元首相の母校)で講演

学生を前に講演する山口代表=8日 天津・南開大学(撮影・松崎洋一)

【天津8日=松崎洋一】公明党訪中団の山口那津男代表は8日午前、天津市内にある周恩来元首相の母校・南開大学を訪れ、同大学の周恩来政府管理学院、周恩来・池田大作研究会の学生ら約200人を前に、「『南開精神』に学ぶこれからの日中関係」をテーマに講演しました。同大学は中国内でトップクラスの教育・研究レベルを誇ります。

講演で山口代表は、同日が党創立者である創価学会の池田大作名誉会長による「日中国交正常化提言」(1968年9月8日)発表から50周年の日であることを指摘し、「公明党として忘れることのできない原点の日だ」と強調しました。

また、周元首相と池田名誉会長の会見(1974年)で促した日中平和友好条約の締結から今年で40周年であることに触れ、「南開大学の『南開精神』に込められた『開拓』『開放』『開明』の精神に学び、次の40年をめざしたい」と力説。具体的には、日中の経済や社会保障の協力、自由貿易体制の維持・発展、青少年交流の促進などを挙げました。

講演後には、学生との質疑応答が行われ、山口代表は、日中の首脳往来の重要性などを語りました。

要人と相次ぎ会談 
習主席の訪日など要請

汪全国政協主席(右)と握手を交わす山口代表=6日 北京市内

公明党訪中団の山口代表は6日、北京市内で中国共産党中央政治局常務委員の汪洋中国人民政治協商会議全国委員会主席と会見しました。

山口代表は、習近平国家主席に宛てた安倍晋三首相の親書を汪氏に手渡しました。汪氏は親書に謝意を述べ、習国家主席に早期に報告すると語りました。山口代表は、来年の習国家主席の訪日を要請。汪氏は深くうなずきながら「日中関係は正常な軌道に乗った」との認識を示しました。

また、山口代表は「青少年など人の往来を盛んにし、次の世代に日中友好のバトンを渡すことが大切だ」と力説。汪氏は青少年交流の拡大に賛意を示し、日中関係発展の重要性を強調しました。

宋中連部長(右)と会談する山口代表=7日 北京・中連部

7日、山口代表は北京市内で、訪中を招へいした中国共産党対外連絡部(中連部)を訪問し、宋濤中連部長と会談しました。

山口代表は、今回の招へいに対して謝意を表明。日中与党交流について、「次回は日本開催だが、早期開催できるように力を合わせたい」と強調。宋氏は「中国共産党として、両国の前向きな発展のために貢献したい」と応じました。

李書記(右)と会見する山口代表=7日 天津市内

さらに、天津市内で山口代表は、中国共産党中央政治局委員の李鴻忠・天津市党委員会書記と会談しました。

李書記は、周元首相と池田名誉会長の会見(1974年12月)に触れ、「池田名誉会長は50年前に中日国交正常化提言を出し、中日友好に大きく貢献した」と語りました。

清華大学の邱学長(右から3人目)の歓迎を受ける党訪中団=5日 北京市内

訪中団一行は5日、北京市内の清華大学を訪れ、邱勇学長や学生と意見交換しました。邱学長は「日中関係発展へ若者の交流が大事だ。大学として国と国の信頼醸成に努力したい」と述べました。山口代表は、日中の絆を後世に伝えていくためにも、「日中友好の役割を果たせる人を育てていきたい」と力説しました。

6日には同市内で、周恩来元首相のめいに当たる周秉徳女史(元全国政協委員)と会い、歴史的な周元首相と池田名誉会長の会見などのエピソードを交えながら和やかに懇談しました。

このほか、中国社会科学院日本研究所で、中国人民政治協商会議委員で同研究所前所長の高洪氏らと今後の日中関係について意見交換。池田名誉会長の日中国交正常化提言を当時、中国本国に打電、報道した劉徳有元文化部副部長らとも会談しました。

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