社会保障と税の一体改革 野田総理に質問

衆院 社会保障と税の一体改革特別委員会の質疑に立ちました。民主党がいかに社会保障改革を先送りしてきたか。2003年、民主党は年金の抜本改革を掲げていますが、今日に至るまで具体案を示していません。また、2004年年金改革に大反対し、後期高齢者医療制度の廃止を叫びながら、未だに法案提出さえできないのです。そして、今回提出をしている被用者年金の一元化、非正規労働者への厚生年金適用拡大の法案に関しても、自公案に反対し、この度、自公案と同様の法案を提出してきました。民主党年金案が来年出てくるなら、今、この法案の審議をする意味がどこにあるのでしょうか。民主党の年金改革案はいつ出るのか、できないなら取り下げろと迫りました。「検討中」という答弁が帰ってくるばかり。歯切れの悪い答弁に終始していました。

(以下、2012.5.23付 公明新聞より引用)

【衆院一体改革特委の質疑(要旨)/社会保障制度改革 選挙目当てに利用/古屋政調副会長】

【先送りの社会保障改革】
 古屋範子政調副会長 民主党が03年に年金抜本改革を主張してから9年が経過している。今回、社会保障と税の一体改革案を出してきたが、新たな年金制度の創設は、いまだに具体案がない。
 (廃止を訴えていた)後期高齢者医療制度は法案すら提出されず、障害者自立支援法(の廃止)も障害者総合福祉法案は現行制度の改正に過ぎない。政権交代から3年近く、何も進められなかった。
 首相 私たちが主張してきたことで、できていないものがあるのも事実だが、社会保障制度改革に空白が生じたということではない。
 古屋 選挙を意識して、社会保障制度を選挙のパフォーマンスに利用してきた。
 副総理 政争の具にせず、与野党が入れ替わる中で議論していくことが必要だ。
 【年金抜本改革】
 古屋 与野党協議をというが、特別委員会も協議の場だ。民主党の年金改革案をど真ん中に据えて与野党で議論するのが本筋だ。
 副総理 具体案は今、党内で検討している。被用者年金の一元化など公明党が主張していた内容を最大限に含んだ法案を出しているので成立させたい。
 古屋 抜本改革案を取り下げてもいいと考えるか。
 副総理 各党間の協議で成案を得られれば、民主党案にこだわらない。
 【被用者年金の一元化】
 古屋 民主党の菅直人前首相は(自公提案の被用者年金一元化を)「ミニ一元化」と反対したが、今回の法案もミニ一元化か。
 首相 現実的な対応の中で現行制度の改善という意味では、各党の賛同を得られる部分だと思う。
 【厚生年金の適用拡大】
 古屋 07年に自公政権が非正規労働者の厚生年金への適用拡大の法案を提出したが、民主党の反対で廃案になった。なぜ同様の法案を提出したのか。
 小宮山洋子厚労相 野党であった時に自覚が足りなかったとの指摘があれば反省する。
 古屋 民主党が賛成していれば、11年9月から適用拡大ができた。適用拡大を遅らせた責任は重い。
 厚労相 指摘は重く受け止める。
 古屋 来年、抜本改革の法案を提出して、全国民を同一の年金に加入させるというが、それなら今回の非正規労働者らの厚生年金の適用拡大は必要ないではないか。
 副総理 論理的には分かるが、与野党が折り合いを付けるにはある程度の時間も覚悟しないといけない。今できることをやっておくことは必要だ。
 古屋 政権交代後、すぐに抜本改革案を出すべきだった。2年8カ月、十分な議論ができたはずだ。
 【無年金・低年金者対策】
 古屋 民主党政権は抜本改革と併せて検討することを理由に、先送りしてきた。
 厚労相 受給資格期間の短縮など、もっと対応すべきだった。

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