第183回国会 衆議院 厚生労働委員会-15号

○古屋(範)委員 おはようございます。公明党の古屋範子でございます。

 大臣初め、きょうは長時間の質疑になります、大変お疲れさまでございます。よろしくお願いいたします。

 我が国の社会保障制度は、国民皆保険、また、皆年金を達成いたしまして、いわば世界に誇れる社会保障制度であるということが言えるかと思います。それを根底で支えているのが、憲法第二十五条を具現化しております生活保護制度であります。

 しかしながら、この生活保護制度は、厳しい雇用状況など、昨今の社会経済状況の変化を踏まえた対応が必要になってきている。また、制定後、この六十年間、大きな制度改正が行われてこなかったということもあり、国民の信頼が揺らいでいる部分もございます。

 さらに、経済的困窮、社会的な孤立を招く生活困窮者をめぐる問題も深刻化をしてきたということで、このたび生活保護法の改正、提出をされたものと考えます。

 先ほどの質問とも重なる部分もございますが、今回の改正の論点につきまして、順次お伺いをしてまいりたいと考えております。

 まず初めに、生活保護の申請の法定化の問題についてでございます。我が党内でもさまざまな議論がございました。

 生活保護法案において、保護の申請の際に、必要な書類を添付して、書面を提出する規定を法律上新たに設けるということになっております。しかし、生活保護を申請する方の中には、そもそも、この書類を準備することが困難である方、また、書面に必要事項を記載することが困難であるという方もいらっしゃるわけです。

 現在、このような方については口頭申請が認められているなど、現場において柔軟な運用が行われております。今般、保護の申請手続を法律で規定していくということに伴って、申請が厳格化されてしまうのではないかという声が上がっております。

 この懸念について、厚生労働省から、運用は変えないのだということを部会等でもお伺いをしております。皆様方が御心配されないよう、皆さんの心配を払拭されるよう、改めてこの件について確認をさせていただきたいと思います。

○田村国務大臣 おはようございます。

 今、古屋委員から御指摘いただいた点でございますが、今般、二十四条に、申請書類を提出するということでありまして、同時に、そのときに必要な添付書類等々を提出いただくということが書かれたわけであります。

 ただ、本当にいろいろな御心配をいただいたのは我々も遺憾でございまして、誤解を招いたのなら申しわけなく思っておるわけでありますけれども、これはまず、書類といいますか、口頭で申請をされたときに、受理は当然するわけでございまして、手続に入るわけでありますけれども、その一環として、やはり申請書類というものが必要になるわけでございますから、これをお書きいただく、今までもそういうふうになっておるわけであります。

 あわせて、必要な資産の状況でありますとか、いろいろなものがやはり生活保護を決定するには必要でございますから、そういうものも、現行もお求めをさせていただいておるわけでありまして、そこも変わるわけではないわけであります。

 今御心配をなされた、口頭でなければなかなか申請をお出しになれない方もおられます。そういう方々に関しましては、当然、今までどおりの口頭で御申請をいただいて、それをまた職員が筆記で書いて、代筆をして申請書類をつくるということも、これもこれまでどおりでございますので、そこが変わるものでもありません。

 では、なぜこういうような、二十四条に書き込んだかといいますと、それは一つ、今回、調査というものを厳格にしようということにしたわけであります。それは、不正な申請というものがいろいろと散見される中において、そちらの方はしっかりとしなきゃいけませんよ、そういうお声もございまして、その要請から、そのように調査の厳格化をしたわけであります。

 そうなりますと、やはり法律をつくる上において、調査を厳格にする、調査権限の強化ということになれば、当然、申請の時点でも何らかのことを書くというのがバランス上必要であるというふうに我々理解をいたしまして、法制局とも相談する中で、そのような理解の上でこれを書かせていただいた。

 ただ、申し上げましたとおり、実態は全く変わらないわけでありまして、私も、原局の方に確認しましたら、様式も変えないということでございますので、そこは全く今までと実態は変わらないというふうに御理解をいただきたいと思います。

 あわせて申し上げれば、それも含めて、五月の二十日に全国の担当者会議の方で、その旨をしっかりと我々の方から示させていただいて、御理解をいただく努力をいたしております。

 なお、提出書類の期限、これも御心配をいただいております。必要な書面等々がそろわなかったらどうなるんだ、これは申請そのものが無効になるんじゃないかというようなお話もございますが、先ほども言いましたとおり、受理はさせていただいておりますので、当然、保護決定までの間にお出しをいただければありがたいわけでありますが、ただ、決定するために必要な内容であることは間違いないわけでございますから、なるべく早くお出しをいただいた方が保護決定にこちらもスムーズに進めるわけでございますので、それは御利用される方も、なるべく、できる範囲で結構でございますので、早目にお出しをいただいた方がありがたいという思いはあるわけでございますが、決して期限があるというようなわけではございません。

○古屋(範)委員 ただいまの大臣の答弁で明確になったと思います。

 現在行われている手続と変わらない、それは申請の時点で厳格化をするものではないということでございます。特に、障害などをお持ちで書面に記入ができないような方々においては、口頭でできるということでもございました。それは、二十八条、今回、調査ということが厳格に盛り込まれております。これとの対になるといいますか絡みで、その申請の時点で提出をするということが今回の法律に盛り込まれた、そういうたてつけになっているという理解だと思います。

 ぜひ、人権にかかわることでもあり、その窓口において、それをあえて規制を強化するというようなことがないよう、既に徹底をされているようでございますけれども、重ねてこの点はお願いをしておきたい、このように思います。

 次に、扶養義務者への通知の規定の問題についてお伺いをしていきたいと思います。

 生活保護法では、扶養義務者による扶養は保護の要件とはなっておりません。しかし、今般の改正案については、保護の開始の決定の際に、扶養義務を履行していない扶養義務者に対して通知を行うという規定、扶養義務者に対して報告を求める規定を新たに設けるということになっております。

 そこで、この規定が設けられることが、生活に困窮する方の保護の申請をためらわせることになってしまうのではないかという懸念がございます。

 例えば、DVを受けている、虐待を受けている、あるいは借金を背負わされる、このようなケースは私の身近にもさまざま実際にはあるわけでございまして、親戚縁者とは、そういうところとはとても連絡はとれない、とりたくないという方々もいるわけでございます。

 この懸念について、厚生労働省からは限定的な運用をされるというふうにお伺いをしておりますけれども、副大臣、この点について確認をしたいと思います。

○桝屋副大臣 扶養義務の扱いについてのお尋ねでございます。

 この点も、今委員からもお尋ねがありましたけれども、明らかに生活保護受給者を十分扶養することができると思われる人に対して、逆に何らの対応も行わない、そのまま保護費を支給するということは、委員からもお話がございました、国民の生活保護制度に対する信頼を逆に失わせることになりかねず、それは適当でないだろうということで、扶養が可能と思われる扶養義務者にはその責任を果たしていただきたい、これは今までもそういう取り扱いでございました。

 一方で、行政が家庭の問題に立ち入ることは慎重にも慎重を期すべきということも、これも当然でありまして、本当に保護が必要な人が保護を受ける妨げとならないよう、委員がおっしゃるようなそうしたことが起きないように、慎重に対応していく必要がある、過度の介入は厳に慎むべきだ、このように考えております。

 このため、扶養義務者への通知や、扶養義務者に報告を求める規定の適用につきましては、今申し上げましたように、明らかに扶養が可能と思われるにもかかわらず扶養を履行していないと認められる、極めて限定的な場合に限ることといたしまして、この内容については省令で明記をしてまいりたいというふうに考えてございます。

○古屋(範)委員 ありがとうございます。

 副大臣がおっしゃいましたように、一方で、やはり国民の信頼を取り戻していかなければいけない。お笑い芸人の方の事例も確かにございました、話題になりました。また、一方では、個人個人の実情というものを的確に把握していかなければいけない。この両面、しっかりバランスのとれた運用をお願いしたい、このように思います。

 次に、就労自立支援についてお伺いをしてまいりたいと思います。

 昨年の八月、当委員会におきまして、やはり生活保護について質問をいたしました。そのときも、自立を促すために就労意欲を喚起する仕組み、就労収入積立金制度の創設をということを提案したところでもございます。

 近年、増加傾向にある生活保護者の中には、高齢化の影響もあるんですけれども、自立が容易でない、そういう高齢者のほかに、稼働可能な方々がふえてきてしまっているということがございます。

 高齢の方々の受給世帯は四二・五%、非常に多いわけなんですけれども、障害者世帯、傷病者世帯が三二・六%、母子世帯七・六%。その他世帯というところですね、約二十五万世帯、一六・九%となっており、ここが稼働年齢層というふうに考えられるというわけでございます。

 この稼働可能な世代に、ここのところを自立を促していくということが必要になってくるんだろうというふうに思います。生活保護受給者の自立を助長する仕組み、これは必ずしも現在十分であるとは言い切れないと思っております。その中で、生活保護受給者の自立を促進する仕組み、これを充実させていくということは極めて重要でございます。

 私たちも、この前の自公政権の折に、就労自立給付金ということで、こういう制度もさまざまつくってきたつもりでございますけれども、今回の生活保護制度の見直しで、運用面も含めてさまざまな見直しが行われていますけれども、生活保護受給者の就労支援についてどのようにお考えか、この点についてお伺いをしたいと思います。

○桝屋副大臣 働く能力がある生活保護受給者が就労して自立をしていただくということ、その支援をしていくという観点、極めて重要であると考えております。

 これまでも、委員が御指摘になりましたように、福祉事務所に専門職の就労支援員を配置しまして、就労支援を強化し、実際に先進事例もございまして、就労、増収につながるなど、一定の成果を上げるということもございました。

 今般の見直しにおきましては、働ける方の保護からの早期脱却に向けまして、保護開始直後から脱却に至るまで、切れ目のない就労支援を行うことを明確にいたしました。

 具体的には、就労自立が見込まれる方につきましては、原則六カ月以内に就職することを目指して、本人の納得を得た集中的な就労支援を実施すること、これを明確化いたします。

 そして、みずから積極的に就労活動に取り組んでいる方に対しては、その活動に対する経費等を踏まえて、就労活動促進費を支給する。

 さらには、就労した場合に対象となる勤労控除の全額控除となる額の引き上げや控除率の見直し、これもやりたい。

 それから、保護脱却後に、これは税とか社会保険料の負担が新たに生じることになるわけでありますから、こうしたことを念頭に置きました就労自立給付金、委員からもお話がございました、これを創設するということで、さらに就労支援のツールを充実していきたいと考えているところでございます。

○古屋(範)委員 ぜひ就労自立に向けて、こうした具体的な支援を実効性あるものにしていっていただきたいと思います。この就労自立給付金は、就労に向けて非常にインセンティブになる制度だと思いますので、これもしっかりと実行をしていただきたい、このように思います。

 次に、不正受給についてお伺いをしてまいりたいと思います。

 平成二十二年の不正受給は、約三万六千件、約百七十三億ということでございます。これに対する御意見もさまざまいただいております。この生活保護費の不正受給については、把握されているケースを金額ベースで見ると、全体の保護費の〇・五%という水準ではありますけれども、やはり一部であっても不正受給があるということ自体、この制度に対する国民の不信感というものを招きます。私たちの税金で行っているのだからというような厳しいお声が届いてまいります。生活保護全体への、この制度全体への国民の信頼を失いかねないということであります。

 そのような中で、この不正受給対策を行っていくこと、これは生活保護制度の信頼を確保する、また、支援が必要な方に安心して受給をしていただく、これは両面から非常に必要なんだと思うんですね。

 そこで、今回の生活保護制度の見直しで、さまざまな不正受給対策を講じていらっしゃいます。これについてお伺いをしたいと思います。

○桝屋副大臣 この不正受給の話は、私自身も余り言いたくないわけでありますが、やはり、委員からもお話がございましたように、公費によってその財源が賄われているという生活保護制度でございます。不正受給という問題、これはまさに制度に対する国民の信頼を揺るがす極めて深刻な問題であるため、委員御指摘のとおり、厳正な対処が必要であると考えてございます。

 このため、今回の改正法案の中では、まずは地方自治体の調査権限を拡大するということで、具体的には、求職活動等に関する状況の調査も可能にしたい、あるいは、過去、受給者だった者についても調査ができるようにしようというようなことなどを入れてございます。

 それから、罰則の引き上げや不正受給に係る返還金の上乗せなどの生活保護制度の見直しを行うこととしてございます。

 なお、委員からも御指摘もありました、この見直しに当たっては、保護の要件、あるいは真に支援が必要な方には確実に保護を行うという生活保護制度の基本的な考え方を変えるものではなくて、支援が必要な方に対して適切な保護を実施しつつ、制度の信頼を確保するための対策を進めてまいりたいと考えております。

○古屋(範)委員 ありがとうございました。

 次に、医療扶助についてお伺いをしてまいりたいと思います。

 先ほども質問がございました。この医療扶助については、一部には医療機関への重複受診などの問題があるということも指摘をされております。生活保護受給者が必要な受診を抑制することがないよう、これは十分な留意が必要でございます。必要な適正化を行う必要がある、両面において必要なんだと思います。

 公明党は、厚生労働大臣に対しまして、ことしの三月一日ですけれども、新たな生活困窮者対策の制度化及び生活保護制度の見直しに関する要望を提出させていただきました。指定医療機関制度の見直し、あるいは後発医薬品、ジェネリックの使用促進などを求めたところでございます。

 今回、どのような対応を行っていくのか、この点についてお伺いをいたします。

○桝屋副大臣 医療扶助につきましても、今委員がおっしゃったように、公明党から大臣に強く申し入れをいただきました。先ほどからの質問にありますように、生活保護費、支給費の中で半分ぐらいを占める大きな部分でございまして、国民の信頼を確保する上でも重要な課題だと考えてございます。

 このため、医療扶助の適正化に向けまして、一部の医療機関等による不正事案については厳正に対処する必要があるために、今回の法改正案では、指定医療機関制度について、指定それから取り消し、この要件の明確化や、指定の有効期間の導入等の見直しを行っているとともに、国による指定医療機関への直接指導も可能とするというふうにしてございます。

 それから、ジェネリックの話でありますが、これは、さらなる使用を促進するため、平成二十五年度、先ほどもお答え申し上げましたが、医師が後発品の使用を認めている場合には、原則として後発品を使用していただく運用を既に始めてございます。改正案では、医師が後発品を認めている場合には、医療機関も含めた関係機関が、受給者に対して、後発品の使用を促すことを新たに規定しているところでございます。

 こうした取り組みを通じて、医療扶助の適正化をさらに推進してまいりたいと考えてございます。

○古屋(範)委員 ありがとうございました。

 次に、生活保護の手続の現場でございます自治体の体制整備についてお伺いしたいと思います。

 生活保護受給者の一番のサポート役は、やはりケースワーカーです。このケースワーカー、近年、受給者が急増しておるために、一人が担当する生活保護受給者の世帯が非常に大きくなってしまって、なかなか面倒が見切れないというのが現状であります。この点についても、私たち、申し入れの中で、ケースワーカーの増員ということも申し上げました。

 生活保護制度の見直しに当たって、自治体の過度の事務負担の増とならないように、また、生活保護受給者に対して適切な支援も行っていくという観点から、福祉事務所のケースワーカーの増員、この体制整備を図る必要があるというふうに考えます。この点についてお伺いします。

○村木政府参考人 御指摘のように、福祉事務所の体制整備は非常に大事でございまして、特に、ケースワーカーはその中心だと私どもも認識をしております。

 地方自治体の職員自体は、全体、減少しているんですが、生活保護の受給者が急増をしている、このところ非常に増加をしていたということにも鑑みまして、平成二十一年度以降、毎年度、地方交付税の算定上のケースワーカーの人数をふやしております。

 特に、平成二十五年、今年度でございますが、都道府県で三人、市町村で二人と、これまでにない増員を図ったところでございます。

 また、ケースワーカーをしっかりサポートするという意味で非常に大事な就労支援員につきましても、これまでは予算事業でございましたが、今回、生活保護法に明確に事業として位置づけ、財政的な支援もしっかりするということでございます。

○古屋(範)委員 ありがとうございます。

 ケースワーカーの存在は非常に大きいと思いますので、この増員を図る、これをしっかりと実行していただきたい、このように思います。

 ここまで、健康で文化的な最低限度の生活を維持するための生活保護制度、これについてるる質問をしてまいりました。この生活保護法の改正とあわせまして、貧困の連鎖を断ち切っていく、将来に向けて、子供の学習支援、あるいは生活保護に至る前の生活困窮者に対して、生活保護に陥らない、こういう支援を行っていくということがあわせて非常に重要になってくると考えます。

 貧困の連鎖に関しましては、生活保護受給世帯のうち約二五%の世帯は、自分が子供のころも生活保護であった、このような数字があります。また、高校進学率につきましても、一般世帯では九八・二%ですけれども、生活保護世帯では八九・五%、一〇ポイントの差がございます。これはもう歴然としております。

 せんだって、埼玉のアスポート事業に行ってまいりました。

 ここは、県で、教育支援、それから就労支援、それから住宅支援、この三つの支援を行っていまして、特に教育支援、貧困の連鎖を断ち切るために、保護家庭の子供さん、特に高校受験の中学三年生を対象といたしまして、特養ホームを借りて、特養ホームは本当に無償で、ですから電気、水道代も持ち出しということで、保護家庭の中三のお子さんを集めて、教員OBの方などが全体を見ながら、家庭訪問もしていくそうです。

 孤立している、引きこもりだったり不登校だったり学習についていけなかったり、こういうお子さんのために家庭訪問もして、その特養ホームで行っている学習支援の場に来てもらって、たくさんの大学生にボランティアで来ていただき、マンツーマンで勉強を教え、高校受験に臨んでもらう、このような支援の場に行ってまいりました。

 すばらしい制度だと思いました。特養に入所されている方々も、何かきょうはたくさんのお客様が来ているというような感じで、そわそわ、浮き浮きしたりしているような、そんな雰囲気も見受けられました。

 このような事例も踏まえまして、今般、政府の方から、生活困窮者に対する自立の支援を講ずる生活困窮者自立支援法案が提出をされたところでございます。

 この生活困窮者支援制度の構築には、財源措置として、私たちの要望も踏まえていただき、自立相談支援事業、住居確保給付金については国庫負担四分の三、また、就労準備支援事業などは三分の二の補助ということで、国の費用としてこれが確保されたということは非常に評価をしております。

 この支援が全国において実効ある形で実施できるよう、先ほど申し上げたモデル事業を踏まえて、十分な予算を確保していく、このことが必要と考えます。この生活困窮者支援の財源について、まずお伺いをいたします。

○丸川大臣政務官 今、先進的な取り組みの事例を御紹介いただきましたけれども、そうしたものも参考にして、私たちの生活困窮者自立支援法の中でも、例えば、先ほど答弁にありましたように、学習支援の対象を中学一年生まで拡大するというようなことも含まれておりまして、ぜひとも、この新制度の中で、福祉事務所設置自治体において、平成二十七年度の施行の際には、事業を適切に実施できる事業規模としていくことが非常に重要であるというふうに考えております。

 そのために、今年度からモデル事業を実施することとしておりますけれども、このモデル事業を通じて、事業効果の検証、それから人員体制、どの程度の人員が必要なのかという検討を十分に行いまして、必要な事業規模を確保してまいりたいというふうに考えております。

○古屋(範)委員 ここが一番重要ですので、何とぞよろしくお願いします。

 この埼玉の学習支援の事業、平成二十三年度の成果として、この教室に参加をした三年生、三百五人中二百九十六人が高校進学を果たしている。九七%ということで、平成二十一年度の保護世帯の進学率は八六・九%ですので、一〇ポイントも上がっているんですね。貧困の連鎖を断ち切るという意味でも、大変重要な事業です。その裏づけとなる財源の確保にぜひとも全力を尽くしていただくよう、お願いをいたします。

 最後の質問になります。就労訓練事業についてお伺いをしてまいりたいと思います。

 就労訓練を行う事業者に対して、生活困窮者の就労に向けた適正な支援が行われること、また、生活困窮者に対して不当な取り扱いを行わないということも担保する必要があります。

 実施事業の認定基準、また認定方法はどのようにお考えか、この就労訓練事業についてお伺いを申し上げます。

○丸川大臣政務官 お答え申し上げます。

 就労訓練事業、これは都道府県知事等が、政令市、中核市も入りますけれども、認定を行うこととしておりまして、この認定を受けた事業が認定基準に適合しなくなったときには、都道府県知事等はその認定を取り消すことができるというふうにしております。

 この認定基準については、制度の施行までに厚生労働省令で定めることとしております。

 具体的なその項目などについては現在検討中なんですけれども、例えば、各種法令等に照らした事業所の適正性、それから就労支援に必要な体制に関する事項などを規定することを想定しております。

 就労訓練事業については、今年度から、モデル事業実施に当たって既にガイドラインを作成しておりまして、まず、これに沿ってモデル事業を実施して、その運営状況を、どうなのかということを踏まえながら、具体的な認定基準を検討することというふうにしております。

 いずれにせよ、制度を利用する方にとって真に自立に資する仕組みとなるように、適切な認定の仕組みを構築するようにしてまいりたいと思っております。

○古屋(範)委員 ありがとうございました。

 以上で質問を終わります。

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