鹿児島での自殺・うつ対策の取り組みを聞く

古屋範子が座長を務める党うつ対策ワーキングチームで鹿児島へ。同県での心の健康に関する取り組みを視察に行きました。空港から約1時間車で走り、川薩保健所で宇田英典姶良保健所長より鹿児島県における自殺対策について説明を受けました。ここでは1次から3次までの様々な自殺対策を組み合わせた新しい複合的自殺予防対策プログラムを実施しています。川薩保健所とさつま町の取り組みも聞きました。

そして、また1時間かけて移動し、鹿児島市にある精神保健福祉センターで、この8月に精神保健福祉等従事者を対象に実施した「地域における支援者のための認知行動療法研修」について、参加した保健師の皆様よりご意見を伺いました。「相手の考え方に偏りに気づく」「相手に振り回されない余裕を持って相談に応じられた」などの感想が出されました。
精神保業務で疲労困憊している。保健師の人員配置を増員してほしいという切実な要望も頂きました。今日の貴重な取り組み、ご意見をうつ対に生かしていきたいと思います。

(以下、2010.10.6付 公明新聞より引用)

【“心の健康”を守ろう/早期発見、支援で自殺率改善/認知行動療法の研修/「効果を実感」と保健師/公明WTが鹿児島県視察】

公明党のうつ対策ワーキングチーム(WT、古屋範子座長=衆院議員)は5日、鹿児島県薩摩川内市の川薩保健所と鹿児島市の精神保健福祉センターを訪れ、同県の先進的な心の健康対策を視察した。古屋座長のほか、渡辺孝男厚生労働部会長、浜田昌良WT事務局長、長沢広明氏(いずれも参院議員)、持冨八郎、松田浩孝両鹿児島県議が同行した。
 鹿児島県は、2006年に全国ワースト9位だった自殺率が、09年には同26位にまで改善。関係機関の協力が得られる地域で、05年から積極的に自殺対策を行うプログラム「NOCOMMIT―J」を実施している。同プログラム対象地域のさつま町では啓発用パンフレット「こころのお天気だより」の全戸配布のほか、特定健診受診者を対象に「こころの健康度評価表」を使い、うつ状態が見られるハイリスク者を早期発見。相談や訪問などの支援を行っている。
 川薩保健所での懇談では、宇田英典・姶良保健所長が、健診時のハイリスク者の選別について「住民の意識啓発にも役立っている」と強調。その上で、今後の自殺対策の課題について、関係する行政部局間の連携強化や保健師の増員などを挙げた。
 一方、鹿児島市の精神保健福祉センターでは、保健所職員や相談事業に当たる支援者らを対象に「認知行動療法」の研修を実施。8月下旬の2日間で約100人が研修を受けるなど、地域での支援体制の強化を進めている。
 一行は、精神保健福祉センターで、認知行動療法の研修を受けた保健師らと意見交換。参加者からは、「以前はうつ病患者との接し方が分からなかったが、研修後は適切な対応ができ、効果を実感している」「研修のおかげで相談する側も考え方を整理して対応することができる」などの意見が出されたほか、うつ患者の相談事例の集約・広報や、現在は医師に限られる保険適用の対象を拡大するよう求める声も寄せられた。
 古屋座長は、「住民と身近で接する自治体での研修は重要だ。全国に広げていきたい」と述べた。

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