新春てい談 女性の英知と行動が時代を開く!(公明新聞 2013年1月1日付)

山名さん(中央)と松副代表(左)、古屋女性委員長(右)


混迷する時代を開いていくのは女性の英知と行動!―。新春てい談は、昨年、本紙日曜版に連載され好評だった「城を支えた女たち」(『戦国姫物語』として単行本化)の作家・山名美和子さんと、松あきら党副代表(参院議員)、古屋範子党女性委員長(衆院議員)が語り合いました。

夢や希望持ち、時代を生きた乱世の女性 山名
生き生きと女性が輝けば社会が輝く 松
女性を支える政策前進させた公明党 古屋

一同 あけましておめでとうございます。

松あきら党副代表 山名さんの「戦国姫物語 城を支えた女たち」には、乱世を英知と行動で生き抜いた、武家の多くの女性たちの活躍が描かれていますね。

山名美和子さん 戦国時代の女性というと、悲劇のヒロインというイメージがあります。しかし、夢や希望を持ち、生き生きと時代を生き抜いた女性たちも数多くいました。その姿を描きたいと思いました。

古屋範子党女性委員長 戦国時代の女性は、今考えられている以上に大きな責任と役割が与えられていたようですね。

山名 男たちが戦に出た後、領国の支配は妻たちが責任を持っていました。隣国、遠国との外交から畑仕事まで、全部女性の役割でした。

また、教育の面でも、わが子を立派な跡継ぎに育てるだけでなく、側室や家臣たちの子どもも立派な武士に育つよう大きな立場で養育し、面倒を見ていました。

古屋 教育といっても、ただ知識、教養を身に付けさせるということでなく、領国、家を支える人材を育てるという意味があったのですね。自分自身にしっかりした価値観を持っていなければ聡明な子どもに育てることはできませんね。

山名 戦国時代は、男の子だけではなく、姫の教育にも力を入れています。いずれは実家と婚家をつなぐ外交官として嫁ぐことになりますから。嫁げば夫と共にその国の統治にも携わらなければなりません。ですから、忍城(埼玉県行田市)の甲斐姫みたいに武将たちを率いて戦いの指揮を執れる女性が育ったのだと思います。

松 石田三成の2万3000人の軍勢を、300人で撃退した甲斐姫ですね。甲斐姫は、鎧に長刀姿で馬に乗り、先頭に立って戦いました。胸のすくような話です。

そういう勇猛果敢な姫の一方で、悲運に泣いた女性も数多くいました。

けれど、この時代の女性は、困難を前にしても、嘆くより前向きに力強く進んでいった。ある意味で女性が輝いて活躍していた時代でもありましたね。

山名 悲劇の女性といえば、細川ガラシャは、大阪方の人質になりそうになった時、徳川方に付いた夫が思う存分働けるようにと自らの命を絶ちました。“家”を夫と共に守るという志の深さは、私たちの想像を超えて強いものがあったと思います。

古屋 今では想像できないほど深い覚悟で人生を捉えていたのですね。ガラシャにとって守るべきものは“家”だったかもしれませんが、守るべき何かを命に刻んで、ひたむきに生きる姿に感動すら覚えます。自分に置き換えて、考えさせられます。

山名 実は妻が“奥さん”と十把一からげに呼ばれるようになったのは高度成長期になってからなんですよ。この時代以降、夫たちはひたすら働くサラリーマンとなり、家のことは女性が全てやる、そうした風潮が定着していきました。

松 そうですね。「夫は外で働き、妻は家を守る」のが夫婦のあるべき姿のようにいわれるようになりました。男性だけでなく、いつしか女性にもそうした考えが浸透していって、社会状況においても女性の力が発揮しづらくなっていきました。

古屋 そうした風潮が今でも女性の社会進出を阻んでいるという側面もあるかもしれません。せっかく教育を受け、社会に出て活躍していても、結婚や出産を機に多くの女性が“奥さん”になってしまう。

松 それでもボランティア活動などに参加していれば社会に貢献している実感が持てますが、介護や育児などに追われ、何もできない人も多くいます。

山名 そうなのです。一度、社会に出た女性が結婚、出産を経て、再び職場に戻ろうとしても、子どもを預ける保育所がなかったり、職場が復職を受け入れる環境になかったりして復職を断念してしまう場合が多いのです。

日本は、国会議員に占める女性議員の割合は187カ国中、122位と先進国の中では低く、管理職に占める女性の割合も低いままです。

古屋 女性の社会進出、男女共同参画社会の推進は今の日本にとって、すぐに進めなければならない大きな課題です。今、公明党には、国会、地方議会を含め約3000人の議員がいますが、その3割が女性議員です。女性の一生を応援する「女性サポートプラン」を掲げ、女性特有のがん対策や、女性専門外来の整備・拡充などを着実に前進させてきました。

松 さらに、マザーズハローワークの全国展開、待機児童解消へ認定子ども園の拡充、イクメンを増やす育児介護休業法の改正など、女性を支える多くの政策を実現してきました。

さい帯血バンクや子宮頸がんワクチンへの公費助成など党の重要政策も女性に関するものが多く、どの党よりも女性政策に力を入れてきました。

山名 よく知っています。お二人の国会でのハキハキとした質問を見るにつけ、どこよりも女性を大切にする公明党らしい姿だなと心強く思っていました。

それに公明党はどこまでも「平和」を守る政党だと認識しています。

松 その通りです。「福祉」「教育」「平和」は公明党の大きな柱です。

山名 豊臣秀吉の妻おねは、淀殿に嫉妬して徳川方に付いたという人もいますが、そうではないと思います。もっと大局的に、平和のためには、誰に政権を委ねた方がよいかを考え、たとえ豊臣家は滅んだとしても平和を選んだのだと思います。一人の女性、おねの決断が260年もの太平を開いた、といえるのではないでしょうか。

松 おねはスケールの大きな女性だったのですね。平和を願う女性の決断が政治に大きな影響を与え、実際に平和をもたらした。大きな歴史の教訓です。

古屋 戦争の原因にもなる貧困や飢餓の問題も、遠いようであっても女性に教育を行き届かせることが改善につながっていくのではないかと思います。社会の安定には、賢い女性の存在が必要で、そのためにもしっかり教育環境を整備していく必要があります。

松 途上国を悩ますエイズの問題も病気に対して女性に知識があるかどうかで大きく変わっていきます。

山名 少子社会が進む今、将来の日本を豊かな社会にすることができるかどうかは、女性の持てる力を社会に発揮していける環境、舞台をどうつくれるかで決まると思います。まさに、女性の英知と行動が時代を開くカギです。

松 生き生きと女性が輝けば社会が輝きます。公明党は、今年もこれまで以上に女性を守り、支える政策を実現していきます。

プロフィル

やまな・みわこ 東京生まれ。早稲田大学文学部卒業後、東京、埼玉の公立学校教員を経て、現在は時代小説作家。第19回歴史文学賞入賞。日本文藝家協会会員、日本ペンクラブ会報委員会委員。著書に『戦国姫物語 城を支えた女たち』(鳳書院)、『梅花二輪』『光る海へ』『ういろう物語』(新人物往来社)ほか多数。

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