第164回国会  参議院総務委員会 第13号

○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。

 消防の広域化ということで、この法案自体賛成でございますが、広域化というふうになると、今の市町村合併等も含めて、いわゆる火災が起きてから駆け付けるというのが非常に大事な要素になってくるなと、あるいはまた、個別にしっかり消火していくということが大事になろうかと思っております。

 そこで、今、先行の木村委員からもお話ございましたけれども、この高齢者施設の消火について、若干時間をもらいまして質問をさせていただきたいと思います。

 一月八日のこの長崎県大村市におけるグループホームの火災がありました。九名入所者がおられて七名が死亡されている。二人が病院で、運ばれたということでございますけれども、大変悲惨な、そしてまた高齢社会がどんどん進展していく中であってはならない、だけど起きてしまったといいますか、そういうような私は事件だと思っております。

 今、消防庁長官また老健局長の御答弁がございましたけれども、種々検討会で議論をなされているというふうにお伺いをしているところでございますが、やはりポイントは、お話にもありましたけれども、住宅用のスプリンクラーをどう付けていくかという話になるんだろうというふうに思っております。

 先般、消防庁の方で住宅用スプリンクラーの消火実験を行ったということでございますけれども、その結果をお示しいただきたいというふうに思います。また、大きな施設と住宅用とは基本的に機能が異なるかもしれませんが、併せて分かりやすく説明をしていただきたいというふうに思います。

・・・中略・・・

○魚住裕一郎君 検討会等で種々検討していただいて、それぞれの立場で前向きに対処していただくだろうというふうに期待をするところでございますが。

 古屋政務官、わざわざおいでいただきました、大臣、隣におられますけれども。主婦としてといいますか女性として、やはり高齢社会、こういうような案件が起きた場合、やはり政治としてしっかり対処していく必要があるんだろうというふうに思うんですが、その辺の古屋政務官の御認識をお伺いをしたいと思います。

○大臣政務官(古屋範子君) このたびの長崎県でのグループホームの火災でこれほどの犠牲者、負傷者が出たという結果につきましては私も大変重く受け止めております。また、こうした小規模また家庭的な雰囲気のこうしたグループホーム、増加をしていることも事実でございます。

 総務省といたしまして、こうした認知症グループホームに入所している方々の安全を最優先にまず考えていかなければいけない、そしてあわせて、関係者が安心して入所者をケアできる、こういう体制をつくることが重要であろうと認識をしております。これを踏まえまして、必要な防火安全対策を講じていくことがまず第一に不可欠であると考えております。

 認知症グループホームの入所者は、認知症であるとともに要介護者を含む高齢者であり、健常者と違いまして、こうした火災時には短時間で避難をするということが大変に難しいわけであります。そのために火災の早期発見、また迅速な消防機関への通報、同時に初期消火また火災拡大防止、こうしたことが重要であるというふうに認識を持っております。

 また、対策の一つとして挙げられております住宅用スプリンクラーの設備につきましては、入所者が避難するまでの間の時間をある程度確保するという観点から必要であるという認識は持っておりますが、一方では事業者の方々の間に様々な御意見があるということも承知をいたしております。報告書の中にもあるとおり、同等の効果が期待できる措置が講じられているものについては設置しないことを認めるなど、特に既存の施設に対する配慮が必要であるというふうに考えております。

○魚住裕一郎君 政務官は横須賀でいらっしゃいますよね。だから、小泉総理の地元だからその辺は消防施設もしっかりやって、その辺は万全の対応をしているかもしれないけれども、全国やはりこのグループホームも八千か所みたいになっておりますので、是非、政治の場から力強く推進をしていただきたいというふうに希望を述べておきたいと思います。

 要は、最終的にはこのスプリンクラーの問題、三百万というふうな、三百平米以下でそのぐらいの費用だということでございますが、結局は厚生労働省の方も、先ほどの御答弁もあって、いろいろ工夫をなされているというふうに私も承知をするところでございますが、しかし、やはりこのグループホームで一番大事なのは、自分で避難できない人を、やはり命を、そういう人たちの命を守るということが一番大事な価値観ではないのかなというふうに思います。

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