第161回国会 衆議院 厚生労働委員会 第7号

○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。

 本日は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律等の一部を改正する法律案について質問をしてまいります。

 これまで公明党は、仕事と子育ての両立を支援するために、育児・介護休業制度の拡充を推進してまいりました。一九九二年四月に制度化された育児休業法は、当初所得保障なしのスタートでございましたが、その後の改正により、所得保障四〇%への拡充や、介護休業制度の法制化、休業取得を理由とした不利益取り扱いが禁止されるなど、子育てをしながら働き続けられる職場復帰の整備が着実に進んでおります。しかし、出産を機に退職せざるを得ないという女性が依然少なくはございません。

 厚生労働省が本年三月に発表した「出産前後の就業変化に関する統計」では、仕事を持つ女性の六割が、第一子を出産後、退職をしているというのが現状でございます。育児休業取得後の職場復帰にはなかなか結びついていないのが事実でございます。

 今後、少子高齢化が一層進むことが予想され、男女を問わず、働きながら育児また介護の負担を担わなければならない者が大きくふえることが見込まれております。このような状況の中で、働きながら子供を産み育てやすい、また介護問題にも対応できる雇用環境を整備していくことは、我が国の社会経済の活力を維持していく上でも、少子化の流れを変える上でも、重要かつ喫緊の課題であり、本改正案は早急に成立させるべきと考えております。

 尾辻大臣は、この両立支援策における育児・介護休業制度の位置づけ、重要性について、どのようにお考えでしょうか。

○尾辻国務大臣 急速に少子化が進行する中で、仕事と子育ての両立支援をより一層推進するためには、労働者が必要な期間に休んで育児などを行い、安心して働き続けることができる育児・介護休業制度の充実、利用促進が重要であると考えております。
 このため、対象労働者の拡大、一定の場合の育児休業期間の延長など制度の改善を盛り込んだ今回の育児・介護休業法等の改正法案の御審議をお願いしておるところでございます。

○古屋(範)委員 大臣のこの方面における御見識をただいま承ることができました。

 次に、男性の育児休業の取得促進についてお伺いいたします。

 国連の統計局資料によりますと、先進諸国の出生率、その低下に悩む中で、フランスにおきましては、一九九四年、合計特殊出生率が一・六五に落ち込んだものの、二〇〇〇年には一・八八と持ち直して、二〇〇三年、推定で一・九一と回復傾向にあります。これは、各種手当から子育ての環境整備、そして家族の協力など、政府、また企業、家族が一体となって、新しいベビーブームというものが起こっていると言われております。

 また、ノルウェーにおきましては、閣内に家庭子供大臣がおり、総選挙では育児対策が争点となるというように、特にこの国で目立つのが父親の育児参加でございます。父親が四週間有給の育児休暇をとれるパパの役割制度を導入したところ、取得率は九〇%にも達したと言われております。
 現実の上で、子育て、家事の分担をしてもらえる、これは女性にとっても非常にありがたいことでありますし、また精神的な面でも、子供を産み育てるということに関して強い追い風となることは言うまでもございません。

 一方、日本では、一昨年の男性の育児休業取得率〇・三三%、低い数値にとどまっております。私は、思い切って、ノルウェーと同様とはすぐにはいかないとは思いますが、まずは、例えば十日程度、父親の育児のための休暇を義務づけるなど、まず第一歩として、育児のための休暇をとれるパパ休暇制度というようなものを導入していただきたいと考えております。

 一昨年、総理指示のもとにまとめられた少子化対策プラスワンの中にある男性一〇%、また女性八〇%という育児休業取得率の目標をどのように達成していこうとなさっているのか、大臣の御所見をお伺いいたします。

○尾辻国務大臣 我が国で男性の育児休業の取得が進まない理由でございますけれども、職場の理解不足や仕事量の問題など、男性労働者が育児休業を取得しやすい職場環境が整っていないという企業側の要因、それからまた、法制度に関する理解不足、育児は女性の役割という意識など、労働者側や社会全体の考え方、要因が指摘をされております。

 したがいまして、こうした状況を踏まえますと、男性の育児休業の取得促進のためには、まずです、まずは現行法制度の周知や社会全体の機運の醸成等から取り組んでいくことが重要であろうというふうに考えるところでございます。

 このため、政府は、男女別の育児休業取得率について社会全体の目標値を掲げ、この達成に向けた取り組みを推進しているところでございます。

 具体的には、次世代育成支援対策推進法における一般事業主行動計画の策定、実施により、それぞれの企業における環境整備を図ることでありますとか、先ほど話題になりましたファミリー・フレンドリー企業の一層の普及促進など、こうしたことで男性の育児休業の取得促進を図ってまいりたいと考えております。

○古屋(範)委員 ぜひとも、大臣が先頭に立ってこの推進をお願いしたいというふうにお願いを申し上げます。

 次に、改正案のポイントについてお尋ねをしてまいります。

 まず、対象労働者の拡大についてお伺いをいたします。
 今回の改正案の中での画期的な点は、一定の条件を満たす契約社員、また派遣社員、パートタイマー等の有期雇用者にも育児休業の適用が拡大されたという点でございます。パートなどの非正規雇用者が多い現状を見ますと、育児休業の潜在的なニーズは、むしろ、これまで対象外にあった方々に多いのではないかと考えます。
 そこで、今回、この対象範囲を拡大することになりましたが、その効果についてお答えいただきたいと思います。

 また、休業期間や休業の申し出を理由とする不利益取り扱いの禁止等について、現行の対象労働者と同様の措置が適用されるとの認識でよろしいでしょうか。この点、お伺い申し上げます。

○伍藤政府参考人 今御指摘がありましたように、今回、有期雇用者に拡大をするということで、これをいかにまず事業主あるいは労働者に周知をしていくか、これが最大の課題だというふうに思っております。

 したがいまして、改正法が成立をいたしましたら、私ども、この改正法の内容に関する説明会の実施でありますとか、個別相談への対応、あるいは各企業における就業規則の規定例、いろいろなサンプル、こういったものを情報提供しながら、あらゆる機会をとらえてこの周知に努めてまいりたいというふうに思っております。

 それから、新たに適用される有期の労働者についてでございますが、休業を理由とする不利益取り扱いの禁止については、現在の対象労働者と全く同様の扱いになるというふうに考えております。

○古屋(範)委員 まさに、おっしゃるとおりではございますが、この改正案、おっしゃるように、有期雇用者にも休業を認める道筋をつけたという点で、私は、大変評価されるものであるというふうに思っております。

 さらに、今後は、雇用形態だけでなく、業務の貢献度に応じて同一価値労働同一賃金を徹底させる必要があり、休暇や福利厚生などさまざまな処遇において、正社員と非正社員の均等処遇が実現することが極めて重要であるというふうに考えております。その意味で、今回の改正は、その実現に向け大きな一歩となるのではないかと考えております。

 一方、対象拡大については、過去一年以上雇用されていて、子供が一歳になっても雇用継続が認められること、ただし、二歳時点で雇用関係の終了が明らかな場合は除外という厳しい条件がつけられております。

 ところが、現実を見ますと、半年以下の契約もふえておりまして、事業主が適用対象を減らそうと契約期間を短期化するという方向に走る可能性が考えられます。労働者が休業取得を申し出た途端、企業が更新予定をやめ、雇用継続の見込みがないと、育児休業がとれないようなことも考えられ、取得の条件が実態に合っていないと、効果を疑問視するのも事実でございます。

 現行法には、契約が有期でも、何度も更新して実質が長期雇用ならば育児休業の対象になり得るという指針があります。非正規雇用者の場合、短期の契約を何度も更新していることが多いため、この指針が本当に生かされるかどうかが課題であります。

 そこで、育児休業及び介護休業の対象者の範囲拡大がうたわれているこの改正案第二条、第五条関係をしっかりと企業の現場で実際に利用できる細やかな配慮が必要であると思っております。この条項の実効性の担保についてお伺いをいたします。

○伍藤政府参考人 御指摘のありましたように、それぞれの事業主がどういう行動に出るかというようなことは、これはよく注視をしていかなきゃいかぬ、非常に重要なポイントだというふうに思っております。

 期間雇用者が育児休業の対象になるかどうかということにつきましては、申し出の時点において判明しておる事情に基づいて、実態をよく見て判断をするということが基本でございます。

 さきの労働基準法でも、この有期契約というのを一年から原則三年に延長いたしましたし、今御指摘のありましたように、有期契約でも実質的に無期と同じようなものについては育児休業法の対象にするという、もう既に、今でもそういう扱いをしておりますので、今回の改正法の趣旨が損なわれないように、ここは私ども行政も厳しく監視をしていかなきゃいかぬというふうに考えております。

○古屋(範)委員 そうした企業の抜け穴といいますか、抜け道、こういうものに関してしっかりと監視をしていただき、まさにこの改正案が絵にかいたもちとならないよう、よろしくお願い申し上げます。

 次に、子供の看護休暇制度の創設についてお尋ねをしてまいります。

 育児休業取得後に働きながら子供を育てる多くの親が直面をいたしますのが子供の急な病気やけがであり、こうした事態に対応できる看護休暇制度の創設を、その請求権化を含め、公明党はいち早く提案しており、現行の努力義務から大きく前進したものと大変に大きく評価をしております。

 そこで、この看護休暇制度の対象者をどのように規定しているか、また、急な病気などのための休暇であることを踏まえ、運用面における配慮をどのようにお考えになっているか、お伺いをいたします。

○伍藤政府参考人 今回新たに新設をいたします子供の看護休暇制度でございますが、この制度は、小学校就学前の子供が病気あるいはけがをしたときに子供の世話をするための休暇として新たに制度化をするということでございまして、労働者一人につき一年度において五日を限度に休暇を取得することができるということにしたわけでございます。

 運用面で配慮すべきだということでございますが、これは、一応五日間ということではございますが、それ以上、いろいろ事業主が工夫をして、半日単位にするとか、時間単位にするとか、そういった面での工夫の余地は、事業主のいろんな柔軟な対応によって可能になるのではないかというふうに考えております。

○古屋(範)委員 子供を育てる上では、急な熱、けが、はしか、水ぼうそうなどは避けて通れないことでございますので、ぜひとも柔軟な運用をよろしくお願い申し上げます。

 次に、介護休業の取得回数制限の緩和についてお尋ねをしてまいります。

 今回の改正では、介護分野での改正も大変注目をされております。その内容は、従来、最長三カ月、一回きりであったものが、介護休業を同じ期間内で分割して取得ができるとした点にあります。
 介護の金銭的負担は大きく、仕事との両立を望む方々は大変に多いわけでありますが、現行では介護休業は一人につき一回のみのため、病気の悪化に備えて休みをとることをためらう人が多い実情があります。

 介護は、病状の変化に左右され、先の見通しがつきにくいものでありますので、今回の改正により、介護が必要な状況に応じて複数回取得できる、これは働く女性にとっても非常に活用しやすいというふうに評価をしております。

 一方、介護休業の期間については、通算三カ月ということで、その延長は見送られました。介護休業をとった人の多くが実際の介護に携わっている現状や、病状の変化、施設への入所待ち等を考えれば、三カ月では決して十分とは言えないと思います。
 そこで、将来は、介護の状態に見合った休業期間の延長など、柔軟に対応すべきと考えますが、この点について御見解を伺います。

 また、長期に介護をしていく上で、デイサービスやショートステイなど、さまざまなサービスの利用を組み合わせることにより、休業という方法をとらずに介護を続けていけると考えている人もおります。

 私は、仕事と介護、もちろん育児も同じでございますが、この両立には、短時間労働、またフレックスタイム制の導入など、柔軟な働き方への支援が重要であると思われます。そういうことで、今後は休業以外の支援策もさらに拡充すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。

○伍藤政府参考人 まず第一点目でありますが、介護休業の期間そのものの延長についてのお尋ねでございます。

 現行制度の考え方でございますが、介護休業、これは家族による介護がやむを得ない場合の緊急的対応ということで休業を取得するということで、その期間としては、家族が介護に関する長期的な方針を決めることができるようになるまでの期間ということで、今まで三カ月ということで定められておったものでございまして、基本的には今回の改正においてもこの考え方は維持しておるところでございます。

 長期間にわたる介護を、仕事を休んで一人の労働者が担っていくことが適当なのかどうかということについては、介護の社会化とか介護保険とか、今いろいろな制度が整備されている中で、いろいろ議論があるところだと思いますので、私どもは、この介護休業の基本的な考え方は今回は維持をさせていただきまして、これを延長するということについてはなかなか困難ではないかなというのが現時点での考え方でございます。

 それから、こういう介護休業とか育児休業にプラスして、短時間労働とかフレックスタイム、こういった柔軟な働き方を組み合わせていくという御指摘はまさにそのとおりでございまして、これは育児休業・介護休業法の中にもそういった趣旨の規定が盛り込まれておりまして、こういった措置を組み合わせていただくように、これからもいろいろな周知に努めてまいりたいというふうに思っております。

○古屋(範)委員 介護につきましては、社会全体の支援、また介護保険制度というようなものもございますが、やはり家族の存在というものを抜きにしては考えられないというふうに思っております。また、将来に向け、さらなる拡充をよろしくお願い申し上げます。

 いずれにいたしましても、現実として、育児・介護制度を利用しやすく、かつ仕事と家庭を両立させるためには、何といっても、現場の企業の取り組み、管理職や同僚の理解の支援が不可欠であります。

 先ほどの質問にもありました、ファミリー・フレンドリー企業、この代表的な企業でございます、特定の企業名を挙げて恐縮でございますが、先日私ども、株式会社資生堂に行ってまいりました。先日も申し上げましたように、今公明党では仕事と生活の調和に関する検討ワーキングチームというものも立ち上げておりまして、そのチームで視察に行ったものでございます。

 この資生堂さんにおきましては、ワーク・ライフ・バランス、すなわち、育児、介護に限らず、普通の家庭生活を豊かにする生き方、趣味やボランティア、地域活動、生涯学習などができる働き方を実現するための企業の取り組みについて、次世代育成支援対策推進法などの法制化をリードしてきた、前厚生労働省雇用均等・家庭局長でいらっしゃった岩田喜美枝取締役が陣頭指揮をとって、今この方面の企業の活動をしていらっしゃる。その岩田取締役の説明も受けてまいりました。

 この資生堂さんは、子育てをしながら女性が働ける環境を先駆的につくっていこうということで、フレックスタイム制の導入、また育児休業制度も、これもかなりの人数が活用している。また、育児時間制度、これは子供が小学校に上がるまで一日二時間は育児のための時間をとるという、さまざまなシステムを取り入れていまして、また、注目すべきは、wiwiwシステムといいまして、育児休業をとっている間、休業者は、企業また社会の流れからおくれるのではないかという非常に危惧があるわけでございます。それを補う職場復帰支援プログラムというのがありまして、常に、上司がメールを送るですとか、さまざまな情報を発信していまして、これを資生堂さん以外の多くの企業も導入している、そういうようなシステムもございました。

 また、歩いて数分のところにある保育室、カンガルームというのですが、ここも、例えば昼休みにクリスマスパーティーとかハロウインパーティーを開いて、お父さん、お母さんが会社の昼休みのちょっとした時間にそういった行事にも参加できるとか、お母さんがたくさんの荷物を持って都心まで通勤するというのは非常に大変であるということで、なるべく、おむつとかそういうものは置いてあげて、洗濯もしてあげて、荷物を減らしてあげるとか、非常に細々と配慮が行き届いている保育室でございました。

 また、自社だけの戦略ではなく、ワーク・ライフ・バランス塾といいまして、現在三十五社が集ってきているということでございますが、こうした次世代育成、また男女共同参画、こういうものも、この資生堂の岩田取締役がその行動計画を支援するというような塾もありまして、そこに参加をしている企業、各分野における重要な企業が参加をしていまして、その意欲というものも非常に高い。ですので、その企業がまたその分野でのこういった空気を牽引していく存在になるのではないかというような期待もされております。

 このような取り組みをした結果、採用におきまして、年間百人から二百人採用しているそうなんですが、ことしは二万人の応募があり、非常に優秀な人材、特に優秀な女性が集ってきている。集ってきた女性も、第一子、第二子を産んでもさらにキャリアを続けていくという、そういう方にも実際にお会いをいたしましたけれども、そのような取り組みをされているということでございました。

 本法案を真に実効あらしめるためには、こうした企業の取り組みが欠かせないと思います。厚生労働省は、こうした先駆的な取り組みをされている企業を育て、さらに、それに続く中小企業、地域を巻き込んで、全員参加型の社会をつくり上げる使命があると思っております。そして、男性も女性も、働く人すべてが安心して子供を産み育てられる、また多様な生き方を選択できる、だれもが生き生きと活躍できる社会を形成すべきと考えておりますが、大臣の御所見をお伺いいたします。

○尾辻国務大臣 今資生堂のお話を伺いながら、なるほどなと思ったことが実は一つございました。それは、厚生省と労働省が一緒になって、そして局が一緒になった局はたった一つであります。その局が雇用均等・児童家庭局でありまして、その局の初代の局長さんが今お話しの岩田局長さんでありました。まさにこの仕事と家庭の両立ということで先頭に立たれた方でありますから、その方が資生堂へ行かれて、ああ、いい仕事しておられるなと思いながら、今のお話を伺っておりました。

 こうした先駆的な企業がどんどん出てきてくれること、もうこれが私どもの一番望んでおるところでございまして、そして、そうした例を公表することなどによって、みんなが知ってくれる、また自分のところもやらにゃいかぬと思ってもらうというのが一番望ましいことだと思っております。

 そこで、仕事と家庭の両立支援に取り組む企業であることを広く周知できるよう、次世代育成支援対策推進法では、仕事と家庭の両立ができる雇用環境の整備に積極的に取り組んでおる事業主を認定して、そして認定企業は特別の表示ができるという制度を設けたところでございます。こうしたいろいろな取り組みで、仕事と家庭の両立支援のための企業の自主的な取り組みを支援してまいりたいと考えます。

○古屋(範)委員 もう最後の質問でございます。
 ただいま御紹介を申し上げましたように、優秀な人材を引きつけ、生産性を向上させるためには、仕事と生活のバランスがとれる勤務形態が必要と、発想を転換する企業も出始めております。企業のイメージも当然上がるわけでございます。そうした企業では柔軟で多様な勤務形態が導入され、社員が生き生きと、特に女性が生き生きと活躍をしております。

 仕事と生活のバランスは少子化対策の観点からも喫緊の課題でございます。仕事も生活もともに充実が欲しい、また、いい仕事をしたいというのは、男性も女性も変わらぬ欲求でございます。そうした、女性のみならず、男性たちの切実な願いにこたえていくことが、今求められている取り組みではないかと思います。

 本年六月、厚生労働省の仕事と生活の調和に関する検討会議は報告書をまとめ、仕事と生活のバランスをとるための具体的な方策を提言されております。また、昨日、十一月十一日付の日経にも、厚生労働省が育児、また、介護両立支援のみなし労働の適用を検討するというような記事も載っておりました。ITの普及、またさまざまな働き方が多様化している、ライフスタイルが多様化している、そのような中でのすばらしい前進になるのではないかというふうに期待もしております。

 激烈な生存競争にさらされている企業にとって具体化が難しいことはわかりますが、日本にとって重要な構造改革の一つとして真剣に取り組まなければいけないと思っております。そして、企業活力だけでなく、個人も地域もバランスよく活躍できる、真に活力ある社会の構築を目指し、尾辻大臣にリーダーシップをとっていただき、大きく前進をしていただきたいと思っております。

 私は、労働者が自分の価値観や生活状況に合わせて主体的に働き方を選べるための条件整備を目的とした、仮称でありますけれども、仕事と生活の調和法というようなものも制定してはどうかと考えておりますが、大臣のお考えをお伺いいたします。

○尾辻国務大臣 御指摘のとおりに、労働者が仕事と家庭、地域、学習などさまざまに組み合わせてバランスのとれた生き方を選択できる、これはもう大変重要なことでございます。

 そうしたことのためにも、今般、私どもはこの法律の改正をお願いいたしましたし、それから、先ほど局長もちょっと申し上げておりましたけれども、次期通常国会に向けては、時短促進法、あるいはまた、個々の労働者の健康や生活に配慮した労働時間の設定を促進するものへと見直すというようなこと、見直しとか、こうしたものは検討いたしております。
 ただ、ちょっとお触れになりました新聞報道は、これは観測記事でございまして、まだ私どもが何か言っているものではございません。

 いずれにいたしましても、こうした取り組みを一歩一歩積み重ねることにより、仕事と生活の調和のとれた働き方の実現に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

○古屋(範)委員 最後に、今回の改正が、男性も女性も、すべての人にとって安心して子供を産み育てられる社会、また多様な生き方を選択できる、それを可能とする制度改正になることを強く望みまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

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