がん対策の申し入れ

古屋範子が本部長を務めるがん対策推進本部で、塩崎厚生労働大臣に「がん対策の充実に向けた提言」の申し入れをしました。受動喫煙防止、検診率アップ、がん教育、がん治療研究、がん患者の就労など盛り込みました。

(以下、2015.8.4付 公明新聞より引用)

【今こそ がん対策充実を/「加速化プラン」見据え公明が提言/受動喫煙の防止急げ/個別受診勧奨 胃・肺も対象に/若者・壮年患者の就労も支援】

公明党がん対策推進本部(本部長=古屋範子副代表)は3日、厚生労働省で塩崎恭久厚労相に対し、がん予防の充実などを柱とする「がん対策の充実に向けた提言」を申し入れた。これには、山本香苗厚労副大臣(公明党)が同席した。
 がんは1981年以降、日本人の死因1位となり、2人に1人が生涯のうちに何らかのがんになる時代を迎えている。しかも、医学の進歩によって死亡率が下がってきた半面、罹患率は上がっている。
 今年6月に厚労省が開いた「がんサミット」では塩崎厚労相が、安倍晋三首相の指示により、年内をめどに「がん対策加速化プラン」を策定すると発表。がん対策を国家戦略として加速させる方針を打ち出した。今回の提言はこうした状況を踏まえ、国民の命と暮らしを守るがん対策の強化を訴えるもの。
 特に予防については、2020年東京五輪・パラリンピックに向けた受動喫煙防止対策の導入を提唱した。厚労省研究班によると、受動喫煙を原因とする肺がんや心筋梗塞で年間約6800人が死亡しているという。このため提言では、近年の五輪開催都市で「罰則付きのたばこ規制が施行されている」として、まず東京から対策を強化し、全国での実施も急ぐよう求めた。
 検診では、受診率の向上へ自治体の無料クーポン配布継続とともに、胃がんや肺がんも加えた個別受診勧奨・再勧奨(コール・リコール)の推進を強調。要精密検査と判断された人へのさらなる受診勧奨の必要性も指摘した。
 希少がんについては、診療連携体制の強化などを掲げた。一方、小児がんに対しては、拠点病院での相談支援の充実や、長期支援体制の整備を主張した。がん教育に関しては、医療関係者、がん経験者などの外部講師の活用を挙げた。
 さらに、患者の生存率が向上し、がんサバイバー(生存者)が500万人を超えていることから、AYA世代(思春期・若年成人世代)や壮年期世代が治療しながら働ける就労支援を提案。抗がん剤などで脱毛した患者に対する医療用ウイッグ(かつら)の保険適用や、患者の経済的負担の軽減も要望している。
 このほか提言では、がんと診断された時からの緩和ケアの実現や、セカンドオピニオンなどの相談支援体制の強化が盛り込まれた。
 席上、古屋副代表は、法整備を見据えた受動喫煙防止対策に「党としても取り組む」と強調。また「がんを早期発見できた後の生活、就労などへの支援が重要だ」と力説した。塩崎厚労相は、提言に理解を示すとともに「(がん対策に)熱心な公明党にあらためて敬服する」と述べた。
 なお、この日の申し入れでは、党厚労部会(部会長=古屋副代表)による16年度予算概算要求に向けた重点要望も行われた。

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