首都直下地震対策本部で官房長官に申し入れ

首都直下地震対策本部で、藤村修官房長官に申し入れ。(1)「震度7」を想定し公共建造物(国会議事堂や首相官邸、中央省庁の施設など)の耐震総点検の実施(2)各省庁・機関でそれぞれ行っている検討を中央防災会議に一元化(3)「首都直下地震対策基本法」(仮称)の制定(4)大規模自然災害に特化した「危機管理庁」(仮称)の創設—を提案しました。

(以下、2012.4.26付 公明新聞より引用)

【首都直下/「震度7」の備え万全に/人命と国の中枢守れ/公共建造物 耐震総点検など緊急提言/党対策本部が政府に申し入れ】

『提言のポイント』
 ・各省での議論を一元化
 ・「対策基本法」を制定
 ・「危機管理庁」の創設
 ・長周期地震動に対策
 ・「近助」の意識を啓発
 公明党首都直下地震対策本部の太田昭宏総合本部長(全国代表者会議議長)、上田勇本部長(前衆院議員)らは25日、首相官邸で藤村修官房長官と会い、「震度7」の揺れが襲う可能性が指摘される首都直下地震への万全の対策を求める緊急提言を手渡した。
 同対策本部では「首都直下地震」を、東京湾北部地震と房総沖地震、「相模トラフ」を震源とする海溝型巨大地震の三つと定義。被害想定区域も東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県に茨城、群馬、栃木の各県を加えた。
 また、人命と政治・経済の中枢である首都圏をどう守るかを最重要課題と捉え、(1)「震度7」を想定し公共建造物(国会議事堂や首相官邸、中央省庁の施設など)の耐震総点検の実施(2)各省庁・機関でそれぞれ行っている検討を中央防災会議に一元化(3)「首都直下地震対策基本法」(仮称)の制定(4)大規模自然災害に特化した「危機管理庁」(仮称)の創設――を提案。さらに人命を守るためには防災・減災ニューディールの実現が最重要だとして、自治体による建物倒壊危険度調査の徹底や、学校・公共施設の天井材や照明などの耐震化も進め、避難拠点としての機能充実を急ぐよう求めた。
 このほか火災・延焼の防止へ、密集市街地を着実に解消すべきだと訴えるとともに、揺れ幅の大きい超高層ビルでの長周期地震動対策、上空からでも病院や学校が判別できるよう、屋上に施設名を大表示することや、地下街の避難路総点検など11項目にわたる具体的提言を行った。
 一方、発災時には行政が行う「公助」は機能しないとして、隣近所で助け合う「近助」の意識啓発が重要だと指摘。首都中枢機能を守るために、政府機能のデータ分散化なども訴えた。
 太田氏は「危機管理はボトムアップ(下からの意見を吸い上げること)が大事だ」と強調。藤村官房長官は、政府でも首都直下地震に関するワーキンググループ(WG)の初会合を行うことを報告し、「WGの議論でも提言を取り入れたい」と述べた。

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