和光市の「長寿安心プラン」を学ぶ
和光市の高齢者保健福祉計画を学ぶため、同市内にある高齢者専用賃貸住宅「リーシェガーデン和光」を訪問。「和光市長寿あんしんプラン」の説明を受けました。同市では高齢者の状況掌握のため、「スクリーニング事業」を行っています。未回収のところへは、担当の職員や民生委員が徹底して家庭訪問をしていくそうです。孤独死はゼロに近いとのこと。それをもとに、地域的にも、そのニーズや偏在性に合わせて、施設が乱立しないよう計画を立てています。また、住宅政策も充実しており、高齢者専用賃貸住宅やケアハウスの整備、家賃補助などに取り組んでいます。所在不明の高齢者の問題がクローズアップされている昨今。和光市の高齢者一人一人が必要としている福祉を届けようという、徹底した姿勢は、これからの社会保障を考える上で非常に参考になりました。
(以下、2010.8.27付 公明新聞より引用)
【地域密着の介護探る/埼玉・和光市で党改革委/高齢者専用の賃貸住宅など 先進事例で意見交換】
公明党の介護保険制度改革委員会(古屋範子委員長=衆院議員)は26日、埼玉県和光市にある高齢者専用賃貸住宅「リーシェガーデン和光」を訪れ、同市の高齢者政策などについて、関係者と意見交換した。
これには、古屋委員長のほか、大口善徳、竹内譲の両衆院議員、渡辺孝男、西田実仁、山本博司の各参院議員、福島豊前衆院議員らが参加した。
同市は、2003年度から「長寿あんしんプラン」を策定し、独自の先進的な介護予防事業などを進めている。例えば、65歳以上の高齢者に健康状態などを記入してもらうスクリーニングシートを配布し、回答を基に地域の実情に応じた介護保険のニーズ(需要)を分析。高齢者専用賃貸住宅など地域密着型のサービス基盤の整備計画に生かしている。
視察したリーシェガーデン和光も、こうした計画に基づき建設され、1階にデイサービスセンターなどが入り、2~5階までを高齢者専用賃貸住宅として運営している。同住宅の各室には緊急通報システムやセンサーを使った24時間の見守りシステムなどがあり、入居者の安全を確保する工夫が施されている。
意見交換の席上、古屋委員長がスクリーニングシートの未回収者への対応を尋ねたのに対し、市側は「未回収の高齢者には、民生委員などが繰り返し訪問している。こうした取り組みが、孤独死を防ぐことにもつながっている」と説明した。
古屋委員長は「和光市の取り組みを、社会保障トータルビジョンづくりの参考にしていきたい」と語った。